2000年4月の手紙

山根 基世 命

 もうこうなったら山根さんの好みは無視して、おっかけ老人です。破局だの、カワセミの話おわりだの、さようならだのと書いてすみませんでした。

 新番組「土曜ほっとタイム」で電話でお話し出来たし、病気のことなんか忘れて明るい気分でカワセミのお話をしましょう。
 居宅の西側に築三百年余の土蔵があります。その土蔵にカワセミが3カ所穴を開けたのを6年前に発見しました。粘土の崖だと思ったのだと考えられます。近年の河川の護岸工事は、コンクリートなので、カワセミにとっては自然破壊で巣を造る場所が無くなっていると思えました。そこでなんとか人工の崖を造ってやりたいと考えました。発泡スチロールの崖を造り、中心に直径6pの穴を開け、60p奥に直径25pのドーム産室を造りました。

 表面も穴も粘土を何回も塗り、本物の崖のようにしました。これが成功したとはいえないので土木屋さんに頼んで本格的な土の崖を造ってもらいました。結論から言いますと失敗でした。土に問題があったのです。石が混じっていて産卵ドームが掘れなかったのです。写真はお尻から出て来た直後のカワセミです。広いドームが掘れないと奥に入って方向転換が出来ず、お尻から出て来ることになります。その写真です。

 石の無い赤土を探していましたが見つからず、3回目の春を迎えてしまいました。ニイちゃん、ウメちゃんの番いは何回も穴を覗いていましたが、不適とみてどこかへ卵を産んだようです。土曜ほっとタイムの4月8日のようでした。

 あまり嘴に土をつけてこなかったニイちゃん、ウメちゃんの番いはおそらく中古の賃貸を修繕して借りたものと思われます。

 9日、土木屋さんから優良な土が見つかったと連絡がありました。来年こそはと思っております。

2000年4月
峯岸 信之